Technologyに魅せられたコンサルタントの思跡

テクノロジーとコンサルと、時々筋トレ。

テクノロジー勃興時代における戦略コンサルの役割

 外資大手コンサルファームであるローランド・ベルガー社が技術領域に強みを持つコアコンセプト・テクノロジー社と提携したという記事。

www.nikkei.com

 

こういった取り組みは今後も加速していくと思います。

テクノロジーの進化がめまぐるしく進み、事業環境がテクノロジーによって大きく変わっていく現代においては、今まで担ってきたコンサルティングファームの役割と、これからになっていくべき役割ではどうも性質が異なるように感じています。

デジタルテクノロジー×ToC領域は特に分かりやすいですが、消費・体験のあり方はここ10年で大きく変わりました。

 

こういう時代においては、企業経営・事業創造の考え方そのものが変容してきているように思います。

戦略を立ててから実行に移すというウォーターフォール的なプロジェクト推進では、もはや事業環境変化のスピード感に耐えきれないですし、取りこぼしてしまう要素が多すぎます。

とはいえ、戦略なんか考えずに、とりあえず何かをやってみる。。。というだけでも上手くいかない気もします。

 

例えるなら、現代における企業経営は、一寸先も見えない濃い霧の中を進むようなもので、今までの経験と今の霧の状況から道を想像し進み方を考える(≒戦略を立てる)よりも、数メートル先に小石を投げてみてその反響を聞きながら1歩ずつ進んでみる方がずっとはやく・正確に歩を進められるようなイメージです。でも、ただ小石を投げた先に進むだけでは、本当に行きたい場所とは違う所に到達してしまうかもしれません。

 

そう考えると、純粋に戦略だけを考えてきた従来の戦略コンサルのケイパビリティではどうしてもクライアントのニーズに応えられなくなり、結果、小石を投げられる部隊(実行支援部隊)と一緒に進めることになります。

戦略コンサルがクライアントの進むべき方向性を一緒に考え、実行支援部隊が実際にプロダクト・サービスであったり個別施策をアジャイルで進め、その反応を見ながらまた進み方を修正していくということを超高速で回していく。。。

 

そういうような取り組みは今後も増えていくと思いますし、戦略コンサル側の1プレイヤーとして、我々も着実に経験を積んでいこうと考えています。